Tecplotでつながり、学び、未来を発見する
Tecplotユーザー会議「360 &FieldView」は、日本全国のTecplotユーザーコミュニティが一堂に会し、技術的な知見の共有、学び、そして交流を深める1日限りのイベントです。
本イベントでは、新たに発足したTecplot Japanチームとの交流に加え、学術界および産業界を代表するユーザーによる講演を通じて、Tecplot 360やFieldViewを含む最新の製品開発動向について理解を深めていただけます。
日時:2026年5月26日(火)13:00~
会場:〒103-0028 東京都中央区八重洲1丁目3-7 ベルサール八重洲2F(D/E会議室)

参加する理由
- 新しく発足したTecplot Japanチームと直接交流できる
- Tecplot本社の経営陣の声を直接聞くことができる
- 研究および産業分野における活用事例を学ぶことができる
- 最新および今後の技術アップデートの概要をいち早く確認できる
- 日本国内のTecplotユーザーとネットワークを構築できる

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当日の講演プログラム
| 開始 | 終了 | スケジュール | 講演者 | 講演タイトル |
|---|---|---|---|---|
| 12時30分 | 13:00 | 受付開始(D・E室) | ||
| 13:00 | 13時15分 | 開会の挨拶 | スコット・ファウラー | 40年以上にわたるエンジニアリング・ビジュアライゼーションの歩み――そしてその先へ |
| 13時15分 | 13時50分 | オープニング基調講演 | 藤井 孝蔵 様 | CFDにおける可視化とデータ分析 ー大きな変革の渦中で今思うことー |
| 13時50分 | 14時35分 | Tecplot技術プレゼンテーション | スコット・ファウラー イヴ=マリー・ルフェブル | 可視化からエンジニアリングAIへ:Tecplot 360 FieldViewの進化する役割 |
| 14時35分 | 14時55分 | ユーザー講演① | 広田 匡俊 様 | 船舶CFDにおけるPyTecplotを用いた後処理の自動化 |
| 14時55分 | 15:10 | コーヒーブレイク | ||
| 15:10 | 15:35 | ユーザー講演② | 胡希東様 | FieldViewを用いたLNGプラントの排熱再循環発生メカニズムの解明 |
| 15:35 | 16:00 | ユーザー講演③ | 今村 太郎 様 | 次世代航空機設計のための階層型直交格子法に基づくCFD解析 |
| 16:00 | 16:25 | ユーザー講演④ | 倉谷 尚志 様 | 自動車空力開発における車体周囲の流れの実験的可視化 |
| 16:25 | 16:55 | クロージング基調講演 | フィリップ・ベケマイヤー様 | AI/MLが空力解析、最適化、可視化(あるいは後処理)にどのような変化をもたらしているか |
| 16:55 | 17:00 | 閉会の挨拶 | チャールズ・シュナケ | |
| 17:00 | 18:30 | 立食パーティー(A室) |


Tecplot 技術プレゼンテーション
スコット・ファウラー(社長)、イブマリー・レフェブレ(CTO)
[講演タイトル]
可視化からエンジニアリングAIへ:進化をTecplot 360 FieldView
[要旨]
本講演では、CFDポストプロセッシングが、従来の可視化を中心とした役割から、統合的なデータ解析およびAI駆動型のエンジニアリングワークフローへとどのように進化しているかについて紹介します。
まず、Tecplot 360 およびFieldView 、新しい Vulkan ベースのレンダリングエンジンを含む最近の機能強化をご紹介します。さらに、ユーザーからの要望を反映して開発が進められている新しい Python API「PyFieldView」や、線積分畳み込み(LIC)などの新たな可視化機能についてもご紹介します。
さらに、将来を見据え、エンジニアリングワークフローおよびシミュレーションにおけるAIの役割について、当社のビジョンをご紹介します。Pythonベースの自動化、AI駆動型ワークフロー、そして新たなデータ駆動型アプローチを、Tecplot製品群とどのように統合し、生産性や洞察力の向上につなげていくかを、初期の概念実証(Proof of Concept)事例を通じてご紹介します。
本セッションでは、本会議全体のテーマと連携しつつ、可視化、データ解析、AI分野における進歩を結びつけ、次世代のCFDポストプロセッシングツールのあり方について、コミュニティの皆様と共に検討することを目指します。

オープニング基調講演
藤井 孝藏 氏(東京理科大学 客員教授 / 宇宙航空研究開発機構(JAXA) 名誉教授 博士)
[講演タイトル]
CFDにおける可視化とデータ分析
ー 大きな変革のさなかに今思うこと ー
[要旨]
可視化を含むCFDにおける「後処理」の重要性は、CFD研究の黎明期から認識されており、データの可視化や分析手法に関する研究は継続的に行われてきた。近年、数値シミュレーションの実施そのものの難しさは減少し、得られたデータの活用へと研究活動の中心が移ってきた。特に、データの大規模化に伴い、統計的手法への回帰に加え、深層学習や機械学習などの利用が急速に普及するなど、可視化中心であった「後処理」の手法や進め方に大きな変化が生じている。本講演では、このような変化の中で、長年のCFDと可視化の経験から今思うことを私見として述べさせていただき、皆さんと一緒に今後の可視化とデータ分析のあり方について考えてみたい。

ユーザー講演①
広田 匡俊 様(国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所 海上技術安全研究所 流体性能評価系 CFD研究グループ)
[講演タイトル]
船舶CFDにおけるPyTecplotを用いた後処理の自動化
[要旨]
船舶の船型設計におけるCFDによる性能評価では、抵抗値や馬力データの導出に加え、流場の可視化などの後処理が必要である。当所ではPyTecplotを用いて後処理を自動化し、レポート形式で出力する機能を開発し、当所のCFDユーザーに提供している。自動化機能では、CFDデータセット(CGNS)から船舶の性能推定において定型的に参照される図を抽出するとともに、他のプログラムで出力されたデータセットのグラフ化などを行っている。これらの処理は別途GUIから利用でき、複雑な操作なしにCFDデータセットの解析を可能にしている。本講演では、PyTecplotによるこれらの後処理の自動化例を紹介する。

ユーザー講演②
胡 希東 様(日揮グローバル株式会社 プロジェクトソリューションズセンター ENテクノロジーセンター 高度解析グループ(熱流動) 博士)
[講演タイトル]
FieldViewを用いたLNGプラントの排熱再循環発生メカニズムの解明
[要旨]
空冷式LNGプラントでは、数百基に及ぶ空冷式熱交換器(ACHE)が設置されており、これらのACHEから大量の高温排気が大気中に放出されている。風況やプラント機器の配置によっては、この排熱が再び吸込側に巻き込まれることで、吸気温度が上昇し、ACHEの冷却性能が低下することが確認されている。この現象は、最終的にLNG生産量の低下をもたらす。
本研究では、排熱再循環(Hot Air Recirculation: HAR)の発生メカニズムを解明するため、単一のACHEファンから排出される高温空気の流動構造に着目した.HARの挙動は横流中の噴流(Jet in Crossflow, JICF)と類似している.本講演では,FieldViewを用いてJICFの流動構造を可視化するとともに,固有直交分解(POD)解析を適用することにより,排熱再循環の発生メカニズムについて明らかにした結果を報告する.

ユーザー講演③『
』 今村 太郎 氏(東京大学大学院工学系研究科 航空宇宙工学専攻 教授 博士)
[講演タイトル]
次世代航空機設計のための階層型直交格子法に基づくCFD解析
[要旨]
本講演では、Tecplotユーザーの視点から、圧縮性流体解析ソルバーUTCartの開発とその応用について紹介する。まず,航空機設計におけるCFDの役割と可視化の重要性を概観し,階層型直交格子を用いるUTCartの特徴について述べる.次に,CRM-HL形態や水素航空機への適用事例を通じて,流れ場の可視化・解析が設計検討において果たす役割を示し,航空機設計のデジタルトランスフォーメーション(DX)への展望について議論する.

ユーザー講演④
倉谷 尚志 様(株式会社本田技術研究所 四輪研究開発センター 完成車性能開発室 走行エネルギー管理ブロック 博士)
[講演タイトル]
自動車空力開発における車体周囲の流れの実験的可視化
[要旨]
ムービングベルト付き実車風洞を用いて自動車空力開発を進めている。近年、大規模なCFD計算が可能になる一方で、その予測の信頼性が問われている。特に、実車スケールでの流れ場を詳細に捉え、実験的に検証・実証する必要性がある。そこで、自動車側面に発達するウェイクに注目し、定常全圧分布や時系列PIV計測による非定常速度場をTecplot/FieldViewを用いて可視化した結果について紹介したい。

クロージング基調講演
フィリップ・ベケマイヤー氏(DLR:ドイツ航空宇宙センター 空気力学・流体技術研究所 博士)
[講演タイトル]
AI/機械学習は、空力解析、最適化、および可視化(ポストプロセッシング)をどのように変革しているか
[要旨]
機械学習および人工知能技術は、ここ数年で私たちの日常生活を大きく変革してきました。特に、大量のデータが利用可能な分野においては、数理モデルが存在しない場合でも、これらの技術は非常に大きな成果を上げています。
一方、工学ツール全般、特に数値流体力学(CFD)ツールは、システムの挙動を直接記述・解析することを可能にする第一原理に基づいています。これらの原理から派生したツールは、航空分野におけるグリーン・トランスフォーメーションに大きく貢献しています。
しかし、このようなツールは決して完璧ではなく、多数のシミュレーションが必要な場合の計算上のボトルネックや、微小な乱流挙動を記述する高精度な乱流モデルの構築といった、さまざまな課題を抱えています。
機械学習技術は、これらの課題を克服するため、第一原理に基づく数値シミュレーションツールを強化・補完する有力な手法として広く認識されています。
このような目的のもと、ドイツ航空宇宙センター(DLR)の航空宇宙科学技術計算応用センター(Center for Computer Applications in AeroSpace Science and Engineering)では、過去20年にわたり、既存の数値シミュレーションツールや産業界のニーズと密接に連携しながら、さまざまな技術の研究・開発を進めてきました。
本講演では、純粋なデータ駆動型アプローチから、物理的知見を取り入れたモデルに至るまで、当部門における過去および現在の取り組みについて紹介します。特に、これらの手法やツールが、後処理ソフトウェアの利用方法や求められる機能をどのように変化させているかに焦点を当てて解説します。



